注射と一言で言っても、静脈注射、皮下注射、筋肉注射など種類が色々とありますが、看護師が最も関わる注射と言うと、静脈注射になるでしょう。
採血や点滴は、日常的に実施することの多い注射です。
その為、注射の中でも特に静脈注射に苦手意識を持つ看護師が多いのではないでしょうか。
苦手な理由は、する機会が少なくあまり経験がない、失敗することが多く、することがトラウマになっている、など色々あると思います。
注射は看護師にとって必須の技術、業務のように感じますが、看護師として働くにしても、注射にはほとんど縁のない職場もあります。
ここでは、注射のスキルがなくても働ける看護師の職場をご紹介していきたいと思います。
これらの職場は皮下注射などはすることがあっても、静脈注射とはあまり縁がない職場だと思いますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
看護師なのに注射スキルが不要な職場って!?
- 老人ホーム、デイサービス
- 保育園
- 保健室や医療相談室
- コールセンター
- 治験コーディネーター
- 訪問入浴
①老人ホーム、デイサービス
老人ホームというと、特別養護老人ホームや老健施設、有料老人ホームなど色々と種類がありますが、基本的にどの老人ホームもメインは介護や生活の場の提供であり医療を提供する場ではないので、積極的な治療行為は行われないことが多いです。
特に特別養護老人ホームなどは、医療処置を必要とする人は入所できないことも多いので、注射をする機会はほとんどないと言えます。
ただし、絶対に注射をすることはないとは言い切れず、看護師には全く医療行為を行わせない所もあれば、老人ホームによっては積極的に医療行為を行う方針の所もあり、対応は施設によって大きく異なるようです。
その為注射は避けたいというのであれば、その老人ホームがどこまでの医療行為を行っているのかを事前にしっかり確認しておくことが必要です。
注射はやってもインスリン注射くらい、と言うところが多いかと思いますが、静脈注射などはどうなのか、というところも細かく聞いておいた方が安心です。
またデイサービスに関しては、在宅で生活をする高齢者の生活サポートの役割を担う通所介護施設であり、基本的に食事や入浴などの日常生活介助を目的とした場です。
その為ここでも治療を目的とした医療行為が行われることはなく、注射はしたとしてもインスリンくらいと言えます。
②保育園
保育園での看護師業務は、園児達の健康管理が目的であり、園児が体調不良や怪我をしたという時の対応がメインとなります。
対応と言っても応急処置的なことしかしませんし、症状や怪我が重症であれば親に迎えを依頼する、若しくは救急対応となるでしょうから、保育園にいる看護師が直接何か医療行為を行うということはありません。
食物アレルギーなどでアナフィラキシーショックを起こした場合に、エピネフリン注射(エピペン)を打つことはあるかも知れませんが、エピペンは素人でも打てるものですので問題はないでしょう。
③保健室や医療相談室
保健室や医療相談室に関しては保育園と同じような業務になりますが、学校に通う生徒や様々な企業に勤める社員の健康管理がメインの仕事になります。
その為保育園同様、注射を行う場面があるとすればエピペン使用時くらいでしょう。
簡単な処置程度のことはするにしても重症者を相手にすることは稀な環境ですし、何かあれば病院受診を勧めるので、医療行為自体ほとんど行う機会がないと言えます。
④コールセンター
一般企業でのコールセンター担当の看護師は、電話健康相談への対応が主な仕事となります。
様々な疾患の詳細や対処法について、または気になる症状の原因、応急処置の方法について等、電話で受けた健康相談を聞き、対処法などについてアドバイスや提案をします。
当然全て電話でのやりとりになるので、注射をすることはありません。
⑤治験コーディネーター
治験とは、新薬開発にあたり、薬の効果や安全性などを調べる為に行う人を対象とした臨床試験のことです。
治験コーディネーターは、その治験に関わる医師や臨床開発モニターなどのスタッフと共に、被験者へ治験内容の説明を行なったり、心的負担を軽減する為の相談に応じたりと、主に被験者のサポートをすることが仕事になります。
また資料作成やデータの入力などPCでの仕事も多いため、一般的な看護師とは大分異なる仕事内容と言えます。
デスクワークや調整業務がメインとなる為、当然注射を含めた医療行為をする機会はありません。
ただ治験コーディネーターには病院での臨床経験が必要とされることが多い為、ある程度臨床経験を積んだ看護師でないと就職が厳しいかもしれません。
⑥訪問入浴
訪問入浴は、在宅で生活し、自力では入浴が困難な高齢者の自宅まで浴槽を持って出向き、介護スタッフと共に入浴介助をする仕事です。
看護師は入浴介助の他に、利用者のバイタル測定や衣服の着脱介助、皮膚トラブル・褥瘡の処置、記録などを行いますが、行う医療処置は全て往診医や訪問看護師の指示内容に基づいて実施しますし、指示内容以外の医療業務を求められることはありません。
その為注射をすることもないです。
看護師なのに注射スキルが不要な職場って!?~まとめ~
いかがでしょうか。
注射スキルが不要な職場は、一般的な看護師として働くというよりは、看護師の資格を活かして働ける職場と感じます。
ただこれらの職場は、病院勤務などと比べると給料が下がったり、そもそも求人数が少なかったりとデメリットも存在します。
しかし注射スキルが不要ということを何よりも優先的に考えるのであれば、適した職場であるのは間違いありませんので、是非参考にしてみてくださいね。
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