キャリアステップとは、病院やクリニックなどの施設が職員である看護師が役職に就いたり、専門職を身につけるために必要なスキルや技術を得る経験を積ませることを言います。他にも、キャリアパスとも言いビジネス用語の1つです。
看護師のキャリアステップとは?
看護師のキャリアステップと一言で言っても、施設によってそれぞれ作成されているので細かい点は施設によって異なります。しかし、大抵の施設では基礎コースとジェネラルコースに分けてキャリアステップを行っています。
例えば、就職して1~3年目の看護師が受ける基礎コースは、看護師としての基礎を学ぶ場を施設側が提供してくれます。看護師としてどのように仕事をすればいいのか、看護師としての心の持ちようなど看護師としての基本的な在り方を学びます。
基礎コースの目標は、看護師としての専門性を高めることではなく、看護師として1人立ちし、一通りの仕事を行えるレベルを目指します。
ジェネラルコースは基礎コースを終えた4年目以降の看護師を対象としています。ジェネラルコースに当てはまる看護師をジェネラリストと呼ぶこともあります。ジェネラルコースは看護師としてより高い専門性を確立するコースで、管理職・教育者・研究者・認定看護師や専門看護師などのスペシャリストを目指すコースです。
このほかにも、勤務年数10年以上を対象としてマスターコースやスペシャリストコースなど勤務年数によって病院でそれぞれキャリアステップが作成されています。
キャリアステップの利点
キャリアステップがあると施設側・看護師側の両方がメリットを得ることができます。
病院側のメリットとしては、キャリアステップをしっかり作成しておけばキャリアステップを目指す看護師の獲得に役立つことや、もともとキャリアアップまでの道筋を明確に細かく作成しておくことで看護師のレベルを上げやすくなることです。
また、1人でもキャリアステップを目指す看護師がいれば、周囲の看護師にも影響を与えてくれることもあるため、看護師の職場の士気が高まります。看護師の職場の士気が高まり、キャリアアップに興味を持つと、患者さんへの看護の提供もより良くなることが期待されるため、患者さんの満足度が高まり病院の評価が上がります。
看護師側のメリットとしては、キャリアステップが明確に作成されていることで自分が進みたい方向を明確にイメージしやすくなり、自分が今何をすべきなのか把握できるため、看護師の仕事がマンネリ化することなく、モチベーションを高く保ち仕事に取り組むことができます。
また、専門看護師や認定看護師・管理職などの役職に就くことで、看護師としての専門性も上がり、自分の看護師としての仕事をより充実したものにでき、責任感を持って日々働くことができます。
転職時にキャリアステップは有効?
看護師として働いていくうちに自分がどのような看護師を目指していきたいのかがより明確になっていき、初めて就職活動をした時には考えていなかった看護師としてのキャリアアップも働いていくうちに見えてくることもあると思います。
その時、今働いている施設では自分のなりたい看護師にはなれない場合、他の施設への転職を考える看護師さんも多いのではないでしょうか?このように、キャリアアップを目的とした転職をするときにはキャリアステップはとても重要なポイントになります。
キャリアステップがしっかりしている施設であれば、自分が転職した後のキャリアアップもイメージしやすくなります。また、キャリアアップには施設側の協力が必要になってくるため、協力してくれる施設であるかもポイントです。
積極的にキャリアアップに協力してくれる施設であるかどうか、キャリアステップはしっかりしているのかを十分に把握することで、自分が目指す看護師にキャリアアップするための近道になるため、転職時には事前に確認するようにしましょう。
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看護師の仕事って、働く環境・職場の人間関係などによって、働きやすさが変わりますよね。
また、自分の周囲の環境(出産・結婚など)によって、転職を決断する場合があります。
その際に、自分にとってより良い条件で転職したいですよね~。
私の看護師の友人は、知り合い経由で転職をしていたけど、条件面悪く、本人はその条件が良いのか悪いのかさえ気づいていなかった。
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