今や男女問わず、誰もが社会に出て働く事が出来る時代です。働く以上は働きに見合ったお給料が欲しい!高いお給料を貰って毎日を充実させたい!誰もが同じ事を思うのではないでしょうか。
さて、今回お話するのは看護師のお給料についてです。
看護師として働いていると周囲から聞こえて来るのは、いいなぁ、高給取りなんでしょ?という声です。いやいや違います。あなたのそのイメージどこから来てるのかしら?と言われる度に思ってしまいます。
同じ看護師業をしている友人でも先輩でも、お給料に満足しているという声は未だに聞いていません。看護師のお給料についてネットで調べると出るわ出るわ、看護師の不満が…
かくいう私もそのうちの一人ですが、そんな私のお給料を例に看護師の懐事情に迫っていきましょう。
目次
看護師の懐事情。看護師は本当に高級取りなのか?
1. 初任給でこんなにもらえるの?!
入職して不安とドキドキを感じて働き、首を長くして待っていたお給料日。給料明細の封を切るのももどかしく、開けて見えてきた羅列された数字。
そこにはどれだけバイトしても得ることの出来なかった数字がプリントされていました。数字にして手取りで10万強。
一月も働いていないのに、こんなにお給料を貰えて心底看護師という職業を選んで良かったと思っていました。
同じ病院に入職した学校仲間に聞いても同じ事を言っていました。しかしいつまでもこの喜びは続く事はありませんでした。
2.お給料そのまま、だんだんとキツくなっていく仕事
入職してから、1ヶ月は研修が続いたり、院内の見学、物品や病棟内での役割の勉強で看護師らしい仕事もありませんでしたが、日にちが経つに伴い次第に仕事も先輩と一緒に患者さんのお世話をしたり、採血や検査の介助などどんどん看護業務も増えてきます。
それに伴い増えてくる課題や勉強会。病棟内の係の仕事や患者さん向けに行うイベントの準備。とにかく家に帰っても気の休まらない毎日でした。
一人で複数人の患者さんを受け持った時や夜勤のプレッシャーと言ったら、それこそ”半端なかった”でしょう。いつナースコールが鳴るか、いつ急変が起こるのか、休憩中も緊張の連続でした。
そんな中また来た給料日。そこに記されていたのは、丸一月分働いたのを考慮に入れて、前月に貰ったのと大きくは変わらない数字でした。前の月に感じてた高揚感はなくなっていました。
これだけ神経すり減らして頑張ってお仕事をしてもこれだけしか貰えないんだと思いました。更に追い討ちを掛けたのが残業代。悲しいかな新人のさがで、どれだけお仕事が終わらなても、例え急変があったとしていわゆる残業をしても、残業代がきちんと反映されておらず実際の十分の一も出ていませんでした。
空しさを感じながら憂鬱な気分で帰ったのは言うまでもありません。因みに幾らだったかと言うと手取りにして20万強でした。
ん?ちょっと待てよ?それだけ貰えてればいいじゃないのと思う方もいらっしゃるでしょうが、その日の夕方から翌朝まで働く2交代と言われる夜勤を月に4回してのこの数字です。
更に当時私はアパートに住んでおり、家賃補助分(金額にして2.5万)も含めてこの数字に反映されていたので、それを考えると決して高いとは言えないでしょう。
3.思い描いてたプライベートと実際のプライベートの差
私は学生時代から一人暮らしをしていました。当時住んでいたのは、俗に言うボロアパート。生活資金も潤沢にある訳ではなく、切り詰めた生活を送っていました。
だからこそ、看護師として働きながらの生活が楽しみでした。六畳一間の隙間風だらけの畳(エアコンなし!)に居ながら、優雅に過ごす自分を思い浮かべていました。キレイな空調の効いた部屋、料理が好きなので素材にこだわった自炊生活、切り詰めなくとも徐々に貯まっていく貯金、憧れの海外旅行、休日はショッピングをしたり、友達と食事に出掛けたり飲み歩くする生活を夢見ながらどんどん妄想を膨らませていました。
しかし、実際はそんな優雅なものではありませんでした。
家賃、食費や水道光熱費などの生活費、携帯代、月々の保険代、更に奨学金の返済もあったので、手元に残るお金は1、2万円。贅沢はしておらず、アパートも普通タイプの1LDKのお部屋で家賃も決して高い金額ではなく、お昼も極力自作のお弁当にしましたし、携帯電話も標準タイプのプランを使用していました。
これではショッピングや外食なんて言ってられません。相変わらず、節電節水、スーパーの半額品や特売品を探すなど生活を切り詰める日々が続きました。
友達と遊びに出掛けるのは月に1、2度くらい。一人で外に出掛けても、ウインドーショッピングで終わり、欲しいものも我慢する日々でした。
4.初任給からほとんど昇給しない
ある日同じ病院で働く友達から掛かってきた電話に絶句してしまいました。電話で彼女が私に聞きました。10数年のベテラン看護師の給料って月に幾らだと思う?と。
分からないけど、私達のお給料より月に10万くらいは多く貰ってるんじゃないかしらと答えたら、違ったのです。それだけ同じ病院で働いていても私達の貰ってるお給料と3,4万しか違わなかったのです。思わず言葉を失いました。
看護師のお給料は、初任給こそまずまず良い数字かもしれませんが、その後の昇給率は決して高いものとは言えないでしょう。更に生産性もありません。病棟外の業務、例えば委員会だったり勉強会を主催したとしてもそこに手当が付くことはありません。
残業代もきちんと出るわけでもありません。看護師が採血や点滴などの処置をすれば加算が取れますが、例え大人数の処置に当たってもそれがお給料に反映される事はありません。やりがいはあるお仕事に違いはありませんが、時々空しさを感じてしまうのも事実です。
5.都市看護師と田舎看護師は貰ってる給料が違う?!
結婚を機に病院を変わり、高齢者の病院で日勤常勤として働くようになりましたが、日勤常勤だと月に15万強ほどのお給料。
働きやすい職場ではありましたが、トホホと思いながらお仕事をしていました。そんな中、休憩中によく話題になるのはやはりお給料の事。
忘れられないのが、都会から来た先輩看護師の言葉です。彼女はここに来て給料に驚いたと言っていました。都会の日勤常勤の年収が、田舎の夜勤もする常勤の年収と変わらないか、上回るかの金額だったと言うのです。
仕事内容に大きな差はないのに、田舎と都会ではなぜ給料額がこんなにも違うのでしょう。いくら考えても答えに辿り着きませんでした。
看護師の懐事情。看護師は本当に高給取りなのか?看護師の実際の家計簿!~まとめ~
いかがでしたでしょうか?
あくまでも田舎の一看護師としての思った事と懐事情です。私の金額だけを見れば安いとも言い切れない数字です。
しかしながら、患者さんからのありがとうや笑顔に救われる思いをしながらも、生命を預かって、絶えず緊張とプレッシャーと責任に囲まれる仕事です。割に合うか合わないかと言ったら、果たして割に合うと答える人はどのくらいいる事でしょう。
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また、自分の周囲の環境(出産・結婚など)によって、転職を決断する場合があります。
その際に、自分にとってより良い条件で転職したいですよね~。
私の看護師の友人は、知り合い経由で転職をしていたけど、条件面悪く、本人はその条件が良いのか悪いのかさえ気づいていなかった。
看護師の転職サイトも合わせて活用し、求人情報を客観視することが大切です。