養護教諭というのは、保健室で働く教員のことを指します。「保健室の先生」と呼ばれることが多く、小学校、中学校、高校と保健室の先生にお世話になった方も少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。
保健室の「先生」というぐらいなので、教員免許が必要となるわけですが、今回は、どうやって養護教諭になるかについてまとめてみました。
目次
養護教諭とは??
小学校、中学校、高校、特別支援学校に配置され、児童生徒の養護を担当する教員のことです。学校教育法という法律で定められています。
大学の保健室やその他の保健室で働いている人を養護教諭と呼ぶわけではありません。
具体的にどんな仕事をするのかというと、
①学校保健計画と学校安全計画の立案。
各学校で掲げられている、教育目標を元に、保健計画と安全計画を立案し、実施します。
②保健管理
心身の健康管理です。救急処置や健康診断、疾病の予防と管理、学校環境の管理などが含まれます。これは児童生徒だけでなく、教員の保健管理も含まれます。
③保健教育
保健指導や保健学習、啓発活動など、児童生徒、教員、保護者に向けても行います。
④健康相談
心身の健康課題を見つけ、対応していきます。健康相談活動とも言われています。
⑤保健室経営
保健室の管理です。備品や設備、部屋のレイアウトなど、管理していきます。
⑥保健組織活動
教職員、PTA、児童生徒の保健委員会の参画と指導、運営なども行います。
⑦できたら、研究
学校保健にかかわる研究も職務のひとつです。看護師で言う看護研究ですね。
このように、養護教諭の仕事は多岐にわたります。
養護教諭にはどうやってなるの??
養護教諭になる方法はいくつかあります。養護教諭には一種免許と二種免許、専修免許と3種類あります。だいたいの学校では、一種免許と専修免許の方が多いように思います。もちろん中には二種の方もいると思います。
①大学の養護教諭育成課程を卒業する。養護教諭の免許の取れる大学へ進みとる方法です。
そうすると、一種免許を取得できます。
さらに、大学院へ進むことで、専修免許を取得できます。
②短大の養護教諭育成課程を卒業する。そうすると、二種免許を取得できます。
③保健師免許を持っている方は、申請すると、二種免許が取得できます。
④二種免許、看護師免許を取得している方は、1年の養護教諭育成機関を修了することもしくは、養護教諭育成課程のある大学へ編入し卒業することで、一種免許を取得することができます。
なので、看護師免許を持っている方が最短で、養護教諭免許を取りたいと思った場合は、養護教諭育成機関を受験し、そこでの課程を修了する方法が最も最短かと思います。最短でも、1年は勉強です。
ゆっくり、教員採用試験の勉強もしたいし、経済的にもなんとかなるという方は大学へ編入したほうが、学ぶことも多く、勉強になると思います。
養護教諭と看護師の違いは?
看護師が、養護教諭の免許を取り、いざ働くとなると、いろいろ今までの環境とは異なってきます。
まず、大きいのは給料。夜勤や残業手当、特殊勤務手当てなどあった看護師時の給与より、格段と下がります。教員は、残業手当もなく、夜勤などもないので、おのずと減額します。
ただ、部活動などを持っており、土日出勤した場合は、手当てがでますが、それでも看護師よりは下がります。
また、残業もあります。小、中、高校と健康課題や学校生活時間が違うので、学校によるとは思いますが、1時間ほどの残業はあるかと思います。そして、手当ては出ません。
しかし、いい面もあります。土日、祝日がほぼ休みです。そして日勤勤務。保健室にいることがほとんどなので、病棟を駆け回るようなことはほとんどないです。緊急対応のときは例外ですが。
また、子どもや生徒などとの関わりを持つのが好きな方は楽しいと思います。小学校などは、養護教諭も一緒に給食や休み時間をすごしたりする学校もあるようなので、子ども好きな方は転職だと思います。これからを担う子どもの未来を応援する気持ちになるのではないでしょうか。
免許取得後はどうする??
まず、どこの学校で働きたいかを考えましょう。国公立の学校だと、県の教員採用試験を受けて合格しなくてはなりません。県によって異なると思いますが、倍率は7倍から10倍前後だと思います。
私立の学校だと、地道に求人を待つしかないです。私学教育の募集サイトなどもあるので、そこを利用して見つけるのも一つの手段ですね。
では、仕事が見つかるまではどうするかというと、県の講師の登録をしておくと、講師という立場の助教諭のお話が来ます。ようは、産休育休の代理や、複数配置のところへの配属になります。1年更新になりますが、自治体によっては、助教諭を3年ほど続けることで、採用試験で、特別選考を、受けることができるところもあるようです。
興味のある方は、行きたいところの採用試験募集要項をご覧ください。
看護師からの転職!!養護教諭になるには?~まとめ~
養護教諭は、看護師とはまた異なる職種です。人と関わる面では共通していますが、仕事内容は看護ももちろん必要としますが、保健指導であったり、保健教育という仕事も増えてきます。そして専門職で求人がないのも事実です。求人を見つけたらすぐチャレンジできるようにしておきたいですね。
転職はエネルギーを使います。自分の知識と技術を使って日々精進していきたいですね。
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看護師の仕事って、働く環境・職場の人間関係などによって、働きやすさが変わりますよね。
また、自分の周囲の環境(出産・結婚など)によって、転職を決断する場合があります。
その際に、自分にとってより良い条件で転職したいですよね~。
私の看護師の友人は、知り合い経由で転職をしていたけど、条件面悪く、本人はその条件が良いのか悪いのかさえ気づいていなかった。
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